オンラインセミナー「COP27国際交渉のリアル:日本はこれから何をすればいいのか?」開催のご案内

2022年11月に、エジプトのシャルム・エル・シェイクで、国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)が開催されました。成果として、温暖化に起因する災害などによる「損失と損害(Loss & Damage)」を支援する基金、いわゆる「ロスダメ基金」の創設が決まったことが大きな話題になりました。今回のオンラインセミナーでは、COP27での交渉の最前線で活躍された、(一社)海外環境協力センター(OECC)の加藤真理事を講師にお迎えします。

COPでの国際交渉と言えば、「先進国VS途上国」の激しい対立というイメージがあり、今回の「ロスダメ基金」も、そうした文脈で報道されています。しかし、今、この構図に変化が生じています。気候変動の影響が大きい太平洋島嶼国などの先鋭化、かたや中国やインドなど人口や経済規模が大きい国でのエネルギー問題の深刻化により、途上国は一枚岩ではなくなりつつあります。「理念派」EUとその他の先進国の駆け引きも盛んで、COPはそれぞれの国と国が本音をぶつけ合う、まさに戦国時代の様相を呈しています。途上国の気候変動対策支援は今後、どのような方向に進むのでしょうか。

日本からは西村環境大臣が参加し、演説で途上国への防災技術の提供などの支援を約束しました。近い将来、そうした自前の支援に加え、「ロスダメ基金」に日本も多額の資金を拠出することが求められるでしょう。世界的な支援の枠組みの中で、日本と世界がともにウィンウィンになる具体的な貢献とは何か、今の段階から戦略的に検討する必要があります。日本の強みであるインフラ関連技術や建設の知恵を、切迫する途上国のニーズとマッチングするには、誰がどのように行動すればいいのでしょうか。

今回のセミナーでは、初めてアフリカ大陸で開催されたCOP27の意味、実際にCOP27で何が起きたのか、「ロスダメ基金」の背景と衝撃、インフラによる気候変動適応策の新しい潮流、今後の日本の立ち位置と支援の方向性などについて、これまで長年COPの国際交渉に立ち会ってこられた加藤先生に、生のお話を伺います。

日本GIFのオンラインセミナーは、講師と参加者との質疑応答の時間を長めに取っております。気候変動問題とその対策、途上国支援、国際交渉等に関心をお持ちの方のご参加をお待ちしております。また、関係部署等に、情報を転送していただければ幸いです。

開催日時:2023年1月27日(金)14時~15時半

開催方式:Zoomを使用したウェビナー(オンラインセミナー)

☆事前のご登録を下記よりお願いいたします。

参加費:無料、どなたでもご参加いただけます。

(イベントは終了しました。)

※Zoomの仕様上、お名前を日本語で入力されると、ご登録確認メール記載の姓名が逆転いたします。ご容赦いただきますよう、よろしくお願いいたします。

加藤 真(かとう まこと)氏プロフィール

国連アジア太平洋経済社会委員会(UN ESCAP)コンサルタントを経て、2002年より一般社団法人海外環境協力センター(OECC)にて、気候変動分野の国際協力に取組む。(理事・業務部門長・主席研究員)。途上国における気候変動計画(緩和・適応)の策定・実施・モニタリング評価、関連制度構築、資金アクセス向上等に関する技術協力に従事。代表的な実績として、「JICAバンコク都気候変動マスタープランプロジェクト」、「環境省途上国におけるパリ協定に基づく透明性向上支援(PaSTI)委託業務」等。2004年(COP10)から国連気候変動交渉日本政府代表団に参加。パリ協定のドラフティングでは、議題「途上国キャパシティ・ビルディング」(12条)のリードネゴシエータを担当。また、2007年より慶應義塾大学政策・メディア研究科環境イノベータコース非常勤講師として気候変動政策について教鞭をとる。

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