自然の力で守る流域の未来:気候変動時代の「ハイドロメット・セキュリティ」と新たな水管理

日本GIFの中山幹康理事長が共著者となった研究論文が、学術誌『Water International』に掲載されました。

本論文は、気候変動により激甚化する洪水や干ばつなどの「水文気象災害」に対抗するため、新たな概念「ハイドロメット・セキュリティ」と「コモンズ2.0」を提唱しています。自然の機能を防災に活用する「自然に根ざした解決策(NBS)」を体系化し、その普及を阻む社会的・技術的な壁を分析。21世紀の河川・流域管理において、自然の回復力をどう社会システムに組み込み、共有資源として持続的に管理すべきか、その理論的枠組みと実践への道筋を提示した意欲的な研究です。

Glantz, M. H., & Nakayama, M. (2025). Hydromet security and common property resources 2.0: a consideration for 21st-century river basin management. Water International, 50(8), 893–912. https://doi.org/10.1080/02508060.2025.2574143

 

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