オンラインセミナー「防災投資:なぜ世界は事前防災にカネを使わないのか?」開催のご案内

この3月11日で、東日本大震災の発生から11年となります。震災後、被災地では復旧・復興が進み、海岸堤防など、また起こりうる災害の被害を軽減するためのインフラが多数建設されています。

我々人間は、地震や津波などの自然現象の発生を防ぐことはできません。しかし、被害を軽減するための方策に事前に投資することで、地域住民の命や生活を守るとともに、災害対応や復旧・復興に要する費用をトータルで低減することができます。これが「防災投資」という考え方です。

近年、世界各地で大規模自然災害が増加しています。「防災投資」を加速させる必要があることは広く認識されているものの、現状では未だ十分な投資がなされていません。これは、いつ起きるかわからない災害への対策に投資するよりも、目先の利便性を高めるインフラの整備等に投資した方が有益であるとする見方が根強くあることが、一因であると考えられます。こうした状況下で今後防災投資を推進し、レジリエンスを高めていくためには、どのようなアプローチが求められるのでしょうか。

今回のセミナーでは、東北大学災害科学国際研究所の佐々木大輔助教を講師にお迎えし、防災投資に関する最新の研究動向について伺います。佐々木助教は、防災投資・レジリエンスの数量化・エビデンスに基づく政策立案等に係る研究(災害科学)をご専門とされています。

本セミナーでは、防災投資とは何か、なぜ必要なのか、なぜ進まないのか、今後どうすべきなのかについて、各種事例も交えながら、防災投資の4つの課題(統計データ等の定義や推計方法・災害サイクルにおける調和・防災投資の根拠・防災投資における革新的なアプローチ)から解き明かしていただきます。

日本GIFのオンラインセミナーは、講師と参加者との質疑応答の時間を長めに取っております。防災投資、事前復興、防災・減災に資するインフラ整備、防災教育、被災地支援、エビデンスに基づく政策立案等に関心をお持ちの方のご参加をお待ちしております。また、関係部署等に、情報を転送していただければ幸いです。

開催日時:2022年3月30日(水)14時~15時半

開催方式:Zoomを使用したウェビナー(オンラインセミナー)

☆事前のご登録を下記よりお願いいたします。
参加費:無料、どなたでもご参加いただけます。

(イベントは終了しました。)

※Zoomの仕様上、お名前を日本語で入力されると、ご登録確認メール記載の姓名が逆転いたします。ご容赦いただきますよう、よろしくお願いいたします。

佐々木 大輔(ささき だいすけ)氏プロフィール

2004年3月東京大学理学部物理学科卒。

2015年9月東京大学大学院新領域創成科学研究科国際協力学専攻博士課程修了。

博士(国際協力学)(東京大学)。

民間シンクタンク等での勤務を経て、2017年9月から東北大学災害科学国際研究所において研究・教育活動に従事。主な研究テーマは、防災投資・レジリエンスの数量化・エビデンスに基づく政策立案。

防災投資に係る研究成果について、編集者・著者として携わった学術図書(Financing Investment in Disaster Risk Reduction and Climate Change Adaptation – Asian Perspectives)が近日中にSpringer Nature社から公刊予定。

☆本ページの印刷用PDF(103KB)

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