オンラインセミナー「東ヒマラヤ地域におけるネパールとブータンの発電コストの比較」開催のご案内

日本GIFでは、東ヒマラヤ地域(インド北東部、ネパール、バングラデシュ、ブータン)で、洪水や旱魃を緩和するとともに発電と農業の振興を図るため、ガンジス川、ブラマプトラ川およびメグナ川水系の国際河川管理・水資源の総合開発構想への取り組みを続けてきました(「これまでの主な活動内容」P7をご参照ください)。

特に1990年代には、数次の国際会議を通じて関係国の信頼関係の醸成を図るなどの働きかけを行いましたが、2000年代以降、構想の進捗は停滞しています。

本構想では、上流国であるネパールが豊富な水資源を活用して水力発電を行い、その電力により国内の電化を促進すると共に周辺国に電力を輸出することで外貨収入を確保し、地域の開発や安定化を図ることを主要な要素の一つとしています。しかし、近隣国のブータンが水力による電源開発を順調に進めてインドへの送電により外貨収入を得ているのに対して、ネパールでの水力による電源開発は大きく遅延しています。その原因としては、王国として政治的に安定しているブータンに比して、ネパールでは2001年に国内で生じた政変に起因する国内政治の不安定が挙げられることが多いようです。しかし、政治的な混乱に加えて、ネパールの地理的な条件、電力開発を立案実施する際の人材、また技術的な問題が、ネパールに於ける水力発電プロジェクトのコストに反映されることはあまり知られていません。

この度、本件に関する専門家であるアジア開発銀行(ADB)主席専門官 荻野馨氏を講演者にお迎えし、「東ヒマラヤ地域におけるネパールとブータンの発電コストの比較」についてのオンラインセミナーを開催いたします。

東ヒマラヤ地域開発、ネパール、ブータン、水力発電、電力輸出、国際河川管理等にご関心をお持ちの方のご参加をお待ちしております。

開催日時:2021年3月18日(木)14時~15時半

開催方式:Zoomを使用したウェビナー(オンラインセミナー)

☆事前のご登録を下記よりお願いいたします。

https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_Jjc0atwcQsiFJoW5yfXO8w

※お名前は、Zoomの仕様上、入力フォームの上の記載通り、「名」「姓」の順番でご入力いただきますよう、お願いいたします。

荻野馨(おぎの かおる)氏プロフィール

1991年、早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業。東京大学博士(国際協力学)。現在、アジア開発銀行の主席専門官として、主に南アジア地域のエネルギープロジェクトに携わる。東京大学非常勤講師、客員連携研究員。欧州や日本の電力市場、東アジアや南アジアの国際電力貿易に関する執筆や論文・著書がある。

学術論文・出版物・寄稿

  • Ogino, K., 2020. A Review of the Strategy for the Northeast Asia Power System Interconnection. Asian Development Bank.
  • 荻野 馨. 2020.「電源構成最適化への課題―再生エネ普及、広域送電カギ」.日本経済新聞(2020年8月19日)、経済教室
    https://www.nikkei.com/article/DGXKZO62757370Y0A810C2KE8000/
  • Ogino, K., Nakayama, M. and Son, J. 2020. Effectiveness of Hydropower Development Finance: Evidence from Bhutan and Nepal. International Journal of Water Resources Development
  • Ogino, K., Nakayama, M. and Sasaki, D. 2019. Domestic Socioeconomic Barriers to Hydropower Trading: Evidence from Bhutan and Nepal. Sustainability 2019, 11, 2062; DOI:10.3390/su11072062.
  • Ogino, K., Dash, S., and Nakayama, M. 2019. Changes to Hydropower Development in Bhutan and Nepal. Energy for Sustainable Development, 50 (2019), 1–17,  DOI: 10.1016/j.esd.2019.02.005
  • 荻野 馨. 2018. 「欧州の電力市場に学ぶ」.日本経済新聞(2018年7月23日)、経済教室
    https://www.nikkei.com/article/DGXKZO33205210Q8A720C1KE8000/
  • Ogino, K. 2018. Fundamental Barriers to Cross-border Power Trading of Bangladesh, Bhutan, India, and Nepal (BBIN) – Comparative Study on Development of Hydropower Resources in Bhutan and Nepal. Doctoral dissertation: University of Tokyo.
  • Ogino, K. 2016. Conflicts of decision-making processes between Clean Development Mechanism and project financing. Development in Practice, 26:8, 1083-1093, DOI: 10.1080/09614524.2016.1226776.
  • Ogino, K. 2015. Green Power Development Project: Bringing Benefits to Bhutan and Beyond. Knowledge and Power: Lessons from ADB Energy Projects, 32-39. Manila: Asian Development Bank.
  • Ogino, K. 2013. Case study: India and Bhutan. Hydropower and Regional Development: Case Studies, 3-4. London: International Hydropower Association.
  • Ogino, K., and Hamanaka, S. 2011. Case Story on Cross-border Power Export from Dagachhu Hydropower Development – Green Power Development Project – Asian Development Bank. Paris: Organisation for Economic Co-operation and Development, and World Trade Organization.

☆本ページの印刷用PDF(430KB)

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