技術が政治を超えるとき:海水淡水化の普及がもたらした「水の自給自足」と外交の変容

日本GIFの中山幹康理事長、坂本晶子事務局長が執筆した論文が学術誌”Frontiers in Water”に掲載されました。
かつてトルコが提唱した、中東諸国へ水を運ぶ壮大な「平和の給水管(Peace Water Pipeline)」計画。日本GIFも1990年代に実現を目指しました。なぜこの構想は実現しなかったのでしょうか。本研究は、従来の政治的要因だけでなく「技術革新」に着目。1990年代に海水淡水化技術のコストが劇的に低下したことで、周辺国が他国に依存しない「水の自給」を選択した実態を明らかにしました。技術の進歩が国際的なインフラ計画のあり方や、国の安全保障戦略をいかに塗り替えるのか。現代の水資源問題を考える上での重要な教訓を提示しています。

Sakamoto A and Nakayama M (2026) The rise of desalination technology and the decline of Türkiye’s peace water pipeline project: a case study in technological disruption and water diplomacy. Front. Water 8:1770470. doi: 10.3389/frwa.2026.1770470

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